今年も読書感想文に取り組みました。
学校課題になっている子もそうでない子も毎年書くようにしています。
思考の整理にもなると思いますし、
本の内容を深く理解できるようにもなると思います。

ピエニクラスは、まずは人が読んでわかる文章を書けるようになってほしいので、
「型」を使って書きます。「型」は書いている本人も何を書いているのか、
次に何を書けばよいのかがわかりやすいと思います。

高学年クラスは、「テーマ」という軸を持って、
一貫性のある作文になるよう意識して書きました。
作文メモに書き出したことと、実際に感想文に書いたことがずれていないか、
ペアでチェックし合ったりもしました。

中高生クラスは、書く前に「対話」の時間を設け、
構成をじっくり練りました。
幾度となく自問自答した様子が感想文に表れている子が多かったです。

高学年、中高生クラスでは、今年は課題図書を選んだ子が少なかったように思います。
自分が書きたいと思った本を選んだ子が多かったですし、
構成を考える段階で本を変えた子も何人かいました。
自分で考え、判断し、選択する力がこういった場面でも見受けられ、
成長を感じました。

特に高校生の感想文には目を見張る作品が多かったです。
私は小さい頃から読書が趣味なので、
彼らが感想文に選んだ本を学生時代に読んだことがあったりします。
私が学生時代に持てなかった視点を彼らの感想文に発見し、
彼らの視野の広さ、思考の深さに感服しました。
高校生の子たちは小学生の頃から何度も何度も感想文を書いてきています。
高3の生徒が「人生最後の感想文、納得のいくものにしたいです」と話しているのを聞き、
感慨深いものがありました。

感想文に、その子の思考の過程を垣間見ることができます。
問いを立て、こんなにも多角的に捉え、そして深く思考し、
自分なりの納得解に辿り着けるようになったのかと感動しながら、
添削しておりました。

子どもたちの考える力をつけたいという想いで教室を始めましたが、
続けてきて良かったと思えた瞬間でした。