新学期が始まった。

 夏休み中は特に中学生は作文三昧だった。

 読書感想文に学校課題の作文、新聞コンクール等、

 とにかく書いて書いて書きまくった。

 私も赤ペンの芯を何度も替えた。

 彼らの作文を見ながら

 いろいろ思うことがあった。

 そうして迎えた新学期。

 中高生クラスではどのクラスでも少々お説教をした。

 「何のために通っているのか。その目的を明確に持っているか」

 というような話。

 「長くなって申し訳ない。お説教なんて嫌ね」

 と言ったら、ある生徒が言った。

 「お説教ではなく教訓だと思っています」

 「うん、そうですよ」

 と、周りの子たちもフォローしてくれる。

 言うではないか。

 そんな風に気遣ってくれる彼らは読解力が高い。